期間工で働いて、お金を貯めてお店を開業したい人
「将来は自分の好きなお店を開きたい」「みんなが集えるような飲食店を開業したい」
こういった夢は考えていると楽しいものです。一般的なサラリーマンをやっていると、さて実現するのは定年後?それともセミリタイアで?などと、いったい実現するのはいつになるのやら、といった感じですが、若いうちでも開業資金さえ用意出来れば、意外に早く実現できるかもしれません。
「期間工(期間従業員)で働くメリットとは?」でもご説明いたしましたが、期間工の仕事は「給料(月収)が高い」「寮が完備・家賃 0円が大半」といった収入の面で、他の仕事より大きなメリットがあります。
平均的な給与が25万円~35万円とその他の業種と比べると高額な上、だいたい3年の契約期間を満了すると、満了慰労金・皆勤手当などが大幅に加算され、最終的には総額1,200万円超えも珍しくありません。
さらに寮完備で家賃0円の企業が多いため、たとえば現在家賃で7万円払っている人の場合、1年で84万円、3年で252万円もの支出が無くなります。これだけでも相当なメリットですが、さらに水道光熱費も無料、食事補助の仕事も多数なので、その気になれば、通常の仕事ではおよそ不可能に近い、数百万、人によっては1,000万以上のお金が貯められます。
お店の開業資金はどれくらいかかるのか
さて、お店の開業資金はどれくらいかかるのでしょうか。これは賃貸物件の広さ、立地、さらに何の業種をやるかによっても大きく違ってきますが、
例としていくつかご紹介いたします。
少し古い統計ですが、日本政策金融公庫の「2013年度新規開業実態調査」によれば、開業業種でもっとも多いのはサービス業の23.6%、次いで医療福祉の19.6%、3番目が飲食業、宿泊業の15.1%となっています。ちなみに4番目が小売業、そのあとは、卸売業、建設業、不動産業、製造業と続きます。
次に、肝心の開業費用をみると、「500万円未満」が34.8%でもっとも高く、次いで「500万円~1,000万円未満」が30.9%となっています。つまりこの2つで約65%を占めています。
開業費用 3人に一人が500万円未満でスタート
さらに、開業時の資金調達額をみると、平均が「1,337万円」となっており、内訳は自己資金が327万円、金融機関からの借り入れが833万円、親兄弟知人から140万円となっています。当然のことながら、金融機関からの借り入れは少ないに越したことはありませんので、できるだけ貯金を多くし、借り入れを少なくする方法を取るべきです。
そのほかのデータとして、飲食情報サイトのぐるなびの「居酒屋開業の資金目安」を参照にすると「平均は1000万程度で、店舗の規模にもよりますが800万~1200万程度」で、さらに当座の運転資金として「400万~600万程度用意」となっています。もちろんもっと規模の小さい、たとえば数坪で始める立ち飲み屋とか焼き鳥屋などは、もっと費用を抑えられるはずです。
https://pro.gnavi.co.jp/bukken/article/bukken13620/
いずれにしても、これ位の飲食店規模だと相当な金額になりますから、貯めた自己資本+金融機関からの借り入れの2本立て、あとは公的機関の助成金などをからめて進めるのがおすすめです。
期間工の3年の間に考えるのも一つの手
やりたいビジネスが決まっていなくても、期間工として努めている3年の間にしっかり考えるのも手です。
幸いなことに期間工の雇用条件は衣食住の心配なく、仕事も給料も住居も食事も完備されています。すくなくとも路頭に迷う可能性もありません。
寮にノートパソコンを持ち込んで、仕事の終わった後や休日にインターネットで、自分がやりたいビジネスを徹底的に調べ、考え、実際に検討すればいいのです。時間はたっぷりあります。
それで、もし3年経ってもやりたいことが見つからない時は、自分は起業のセンスが無いとあきらめればいいだけではないでしょうか。
3年も我慢出来なければ、途中で会社を起こす
もし3年も我慢できない、今すでに多少の貯金があるという場合には、(そもそも期間工として働かなくてもいいのかもしれませんが)働いている途中に工場の近くの司法書士とコンタクトを取って、設立を進めるか、もしくは自分で書類を作って、工場近くの公証人役場と法務局に届け出る方法もあります。
●全国の公証人役場一覧 http://www.koshonin.gr.jp/list
●全国の法務局一覧 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji10.html
●会社設立書類が5分簡単に作れるfreee https://www.freee.co.jp/launch/
上記の3点を意識しておけば、設立自体はさほど難しくはないはずです。
特に現在、一人暮らしで家賃を払いながらフリーターやアルバイトなどで働いている人、約3年間、懸命に働いてお金を貯めたい人には期間工という働き方はメリットの大きい仕事といえるでしょう。